セブンスピリット・スタッフBlog

フィリピン・セブ島を拠点に、スポーツ・音楽教育を通したライフスキル育成に取り組むNPO法人セブンスピリットのスタッフBlogです。

ひそかな楽しみ

現在、最大30名の子ども達が参加しているセブンスピリットの音楽・スポーツ教室。最大というのにはワケがあって、家庭で弟や妹の面倒を見ないといけないだとか、教会に物を売りにいかないといけないだとか、そういう理由で全員が揃うということはほとんどなく、だいたい一日に集まる子どもというのは平均すると20名前後なんですね。

 

活動をしているボク達としては、できる限り多くの子どもに参加してほしい。というわけで11月から時間を区切って二部制にして、30+30の最大60名体制で臨むべく、ここ数日はスタジオから徒歩圏内の地域に子ども達と出向き、そこに暮らす人達の前で実際に演奏をして、参加を呼びかけているわけです。

 

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写真を見てもおわかりのとおり、反応は上々。11月からのクラスが楽しみなんですけど、ボクにはもうひとつ、ひそかな楽しみがあります。

 

実はボク、路地裏マニアといっても過言ではないほど路地裏が大好きで、日本にいるときは気になった路地裏に片っ端から入っていった結果、よく迷子になるほどなんですが、フィリピンだと治安の面もあるし、気になる路地裏があってもなかなか入っていけなかったわけです。

 

路地裏文化の象徴のようなフィリピンという国で路地裏に入れないなんて、「抱きしめてTONIGHT」を歌わない田原俊彦のようなもの。要するに魅力半減なわけで、これまで欲求不満の眠れない日々を過ごしていたんですが、いまちょうどやっている子ども達の演奏はドローカルの路地裏でやっているんです。つまり、ずっと気になっていたけど入れなかった路地裏に、どんどん入っていくことができるわけです。

 

子ども達の演奏が始まるまでの間、上半身裸のおっちゃんが晩メシをつくるために上手に炭に火をつけていたり、小さい子どもがメンコに熱中していたり、思春期真っただ中の男女が良い雰囲気でベンチに腰掛けていたり、すでに酔っ払ったジイさんがニコニコしながらグラスを傾けていたり。そんな夕暮れ時の風景を、ニオイを、これでもかというほど味わっています。

 

トイレを見ればその会社の勢いがわかるなどと言いますが、路地裏を見ればその国がわかる。活気がありますよ、フィリピン。

 

活気のある路地裏から集まってくる、活気のある子ども達の顔を見るのが、いまから楽しみでしょうがありません。