セブンスピリット・スタッフBlog

フィリピン・セブ島を拠点に、スポーツ・音楽教育を通したライフスキル育成に取り組むNPO法人セブンスピリットのスタッフBlogです。

そんな空気の漂う週末

前回のブログで周辺地域の子ども達にクラスへの参加を呼びかけていると、そう書いたと思うんですが、先週末の土曜と日曜に、その子ども達に対してのトライアルクラスを行いました。まあ、体験入学のようなものですね。

 

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だいたい想定していた人数とほとんど同じ、30名ほどの子どもが参加したんだけど、この子達が驚くほど行儀がいいわけです。

 

いまいる子が来始めた頃なんて、正直、座れといったら立つし、立てといったら座るような感じで、ひっちゃかめっちゃかだったんですが、昨日なんて誰もなにも言う前からきっちりと整列して座っているし、先生の話を聞くし、ちゃんと返事もする。同じような環境で育った子ども達にそこまで大きな違いはないと思うので、これは恐らく「空気」によるものだと思うんですね。

 

こう、なんというか、このセブンスピリット・スタジオという空間に、しっかり学ぼうという空気感が漂っていて、それに反応して、自然と子ども達が緊張感をもって臨めている感じとでも言いましょうか。日本の小学校にはこういう空気感が当たり前のようにあると思うんだけど、ここセブで感じることって、ほとんどないように思います。

 

そういう意味でいうと、これから入ってくる子達にとっては良い環境が整いつつあると思うのだけど、実は既存の子ども達にも良い影響をもたらしていたりします。とある子がきて、そしてこう言いました。

 

「ボクの生徒にソプラノリコーダーを使わせたいんだけど、いい?」

 

新しい子どもを数グループに分け、そこに先生役として既存の子達をつけているんだけど、年齢がほとんど同じ子どもに対してマイ・スチューデントですからね。ただ、このときはソプラノリコーダーがすべて出ていたので、アルトでいいかとたずねました。すると……。

 

「あの子達の指はまだ短いから、アルトじゃ届かないよ」

 

ですって。教える側も教えられる側も、前からいた子も新しくきた子も。お互いがお互いに良い影響を与えながら、少しずつ、だけど確実に前進しています。